「オフィスで働く仕事がしたい」「残業が少なそう」「安定して働けそう」
——そんな理由から、事務職を希望する人は多く、転職市場でも人気の高い職種です。
しかし、実際には
「どんな業務内容なのか分からない」
「未経験でも採用されるの?」
「応募書類ってどう書けばいいの?」
といった不安や疑問を抱える人も少なくありません。
この記事では、事務職の主な業務内容から企業が求めるスキル、書類の書き方、転職成功のポイントまで、事務職を目指す方に役立つ情報をわかりやすくまとめました。
未経験でも安心してチャレンジできるよう、転職ノウハウをぎゅっと詰め込んでお届けします。
目次
1. 事務職の基本的な業務内容
事務職と一口に言っても、業務の幅は広く、企業の規模や業種によっても仕事内容が異なります。ここでは代表的な事務職の種類と、その業務内容をご紹介します。
一般事務
最も多くの企業で募集されているのが「一般事務」です。
基本的な業務内容は以下の通りです。
・書類作成(WordやExcelを使用)
・データ入力・集計
・ファイリングや書類の管理
・電話・来客対応
・郵送物の仕分けや発送
裏方としてオフィスの業務が円滑に進むようサポートするのが役割です。地味に見えがちですが、組織を支える縁の下の力持ちとして重要なポジションです。
営業事務
営業担当者をサポートするのが営業事務の役割です。
主な業務内容は以下の通りです。
・見積書や請求書の作成
・受発注業務
・売上データの管理
・顧客とのメール・電話対応
スピードと正確性が求められるため、臨機応変な対応力が必要です。
経理事務
お金に関する業務を担当するのが経理事務です。
主な業務内容は次の通りです。
・伝票の作成・仕訳
・請求書・領収書の処理
・経費精算
・決算補助
数字に強く、細かい作業が得意な人に向いています。簿記の知識があると有利です。
総務事務
社内全体のサポートを行うのが総務事務です。
主な業務内容は次の通りです。
・備品の発注・管理
・社内イベントの運営補助
・社会保険や労務関係の手続き
・文書管理や庶務全般
幅広い業務に対応するため、柔軟な対応力と調整力が求められます。
2. 企業が求めるスキルとは?
事務職に就くためには、特別な資格が必須というわけではありませんが、採用されるために必要なスキルや資質はあります。ここでは、企業が重視するポイントを紹介します。
PCスキル(Word・Excel)
事務の業務では、ほぼすべての作業にパソコンを使用します。特にExcelでの実務スキルが重視されます。
<参考例>
・日報や売上データの集計(SUM、AVERAGE関数)
・顧客情報の管理(VLOOKUP、IFなどの関数を使った条件付き検索)
・経費精算表の作成と管理
・ピボットテーブルを使った多角的なデータ分析
・マクロの基本知識(繰り返し作業の自動化)
また、Wordでは議事録やビジネス文書の作成、PowerPointでは社内資料の作成など、場面に応じた適切な文書作成能力も求められます。
「パソコンは得意ではない…」という方も、今は無料の学習サイトや動画で基礎を学べる時代。特に実務に直結するExcelの関数や表の見やすい整え方などを重点的に学んでおくと、面接でも具体的なスキルをアピールできるでしょう。
オンライン講座や実践形式の講座を活用し、転職活動と並行してスキルアップを目指しましょう。
コミュニケーション能力
事務職といっても、社内外の人とのやりとりは避けられません。電話応対や来客対応、上司や同僚とのやりとりなど、基本的なビジネスマナーが求められます。
明るく丁寧な対応ができることは、面接でも大きなアピールポイントになります。
マルチタスク力と正確性
事務の仕事は、複数の業務を同時に進めることも多いため、スケジュール管理や優先順位をつける力が求められます。
また、データ入力や書類作成にはミスが許されない場面も多いため、正確性と集中力も重要です。
3. 書類選考に通る「職務経歴書・履歴書」の書き方
どれだけスキルがあっても、書類でその魅力が伝わらなければ、面接には進めません。ここでは、事務職向けの応募書類の書き方のコツを紹介します。
志望動機の書き方
事務職は「なぜこの会社で働きたいのか」「なぜこの職種を選んだのか」を明確に伝えることが大切です。
NG例:「事務職は残業が少なく、安定していると聞いたので応募しました。」
OK例:「貴社の業務内容に共感し、営業事務として営業部門をサポートしたいと考えました。前職で培ったマルチタスク能力を活かし、円滑な業務推進に貢献したいです。」
企業にとって「一緒に働きたい」と思えるような熱意と適性を示しましょう。
未経験者は「活かせる経験」を強調
前職が事務職でなかった場合でも、「正確性が求められる業務を担当していた」「お客様対応をしていた」など、事務に活かせる経験をアピールしましょう。
スキルの具体的な伝え方
「Excelが使えます」だけでなく、「SUM関数やVLOOKUP、ピボットテーブルを使った集計業務を担当」といったように、使用シーンと具体的な内容を書くのがポイントです。
4. 事務職への転職を成功させるポイント
ここからは、実際に事務職への転職を成功させるためのステップをご紹介します。
資格取得を視野に入れる
実務経験がない場合、資格はアピール材料になります。
代表的な資格は以下の通りです。
・MOS(Microsoft Office Specialist)
・日商簿記(経理事務向け)
・秘書検定(ビジネスマナー向け)
これらの資格は、通信講座や市販のテキストを使って短期間で学習できるものが多く、在職中や就職活動中でも取り組みやすいのが特徴です。自信を持って応募するための“強み”として、ぜひ取得を検討してみてください。
派遣・契約社員から正社員を目指す
「まずは経験を積む」ことを目的に、派遣社員や契約社員としてスタートするのも一つの方法です。未経験可の求人が多く、実績を積んだ上で正社員登用を目指せます。
転職エージェントを活用する
履歴書の書き方や面接対策をサポートしてくれる転職エージェントを利用すれば、未経験でも事務職にマッチした求人を紹介してもらえます。自分では見つけにくい非公開求人にも出会えるチャンスがあります。
まとめ
事務職は人気の高い職種ですが、その分、しっかりと準備して臨むことが大切です。
まずは業務内容を理解し、自分に向いている職種を見極めましょう。書類の書き方にも工夫をこらし、スキルや意欲が伝わるように心がけることで、採用の可能性は大きく高まります。
「未経験だから」と諦めず、できる準備を積み重ねれば、きっとあなたに合った事務の仕事が見つかるはずです。自信を持って、次の一歩を踏み出しましょう!
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