履歴書の本人希望欄「パート・平日のみ」の書き方は？採用される3つの例文

パート応募で「平日のみの勤務」を希望したいけれど、「わがままと思われないか」「選考で不利になるのでは」と不安に感じる方は多いでしょう。

採用担当者は、曖昧な希望よりも、条件が明確な応募者を評価します。

このコラムでは、あなたの希望をポジティブな「メリット」に変えて伝え、採用を勝ち取るための履歴書・本人希望欄の戦略的な書き方と、面接での伝え方を徹底解説します。

1. 採用担当者は「平日のみ」をどう見ているか？
- 1-1. 求職者の不安を解消する「採用担当者の本音」
2. 採用を遠ざけるNGな書き方と、好印象を与える模範例
- 2-1. 【NG例】自己都合だけを強調した書き方
- 2-2. 【採用される書き方】ポジティブな変換テクニック
3. 採用率をグッと上げる「協力姿勢」の伝え方
- 3-1. 平日勤務を「活かせる」スキルや経験の記載
- 3-2. 会社への「譲歩ポイント」を具体的に示す
4. 面接で「平日のみ」を伝える際のポイント
- 4-1. 面接官が聞きたい「たった一つのこと」
- 4-2. NGワードの確認と自信を持った伝え方
5. まとめ：成功を引き寄せる「平日のみ」希望戦略

1. 採用担当者は「平日のみ」をどう見ているか？

多くの求職者は、履歴書の「本人希望欄」に勤務条件を書くことに心理的なハードルを感じています。

特にパート職で「平日のみ」という条件を出すことに対し、「企業に迷惑をかけるのでは」「不採用の理由になるのでは」と懸念を抱くのは自然なことです。

しかし、この不安は過大である場合が多いです。採用担当者は、あなたの希望そのものを「わがまま」と断じるよりも、むしろ「条件が明確であること」を評価します。

1-1. 求職者の不安を解消する「採用担当者の本音」

採用担当者が最も避けたいのは、採用後のミスマッチです。

「土日も働けます」と書いて採用された後に、「やっぱり土日は無理でした」となると、企業側は再度採用活動をする手間が発生します。

そのため、最初から「平日のみ」と希望を明確にしてくれる応募者に対しては、「採用後のミスマッチを防げる」「長く安定して働いてくれる可能性が高い」と、むしろポジティブに評価する側面があります。

重要なのは、単に「休みがほしい」という印象を与えるのではなく、「平日なら責任を持って安定的に貢献できる」という姿勢を示すことです。

2. 採用を遠ざけるNGな書き方と、好印象を与える模範例

本人希望欄は、企業側との条件調整の第一歩です。ここに何を、どう書くかで、あなたの印象は大きく変わります。

2-1. 【NG例】自己都合だけを強調した書き方

NG例1：「土日は休みたいので、平日のみの勤務を希望します。
理由： 自身の都合を最優先している印象が強く、業務への意欲が伝わりません。
NG例2：「土日は家族がいるため出勤できません。平日はいつでも構いません。」
理由：「出勤できません」という断定的な否定語は、ネガティブな印象を与えがちです。

2-2. 【採用される書き方】ポジティブな変換テクニック

あなたの「平日のみ」という希望を、会社にとっての「メリット」に変えて伝えましょう。

記載する要素	ポジティブな変換テクニック（例文）	ポイント
基本の希望	勤務開始時間など、貴社規定に従います。なお、曜日については、平日のみの勤務を希望いたします。	謙虚な姿勢で切り出し、まず会社の規定への理解を示す。
ポジティブな裏付け	土日祝日は家庭の事情により出勤が困難ですが、平日（月曜～金曜）に関しては、急な欠勤なく安定して長期的に勤務できます。	ネガティブな理由ではなく、「安定性」と「長期性」という会社側のメリットを強調する。
業務への意欲	平日勤務に集中することで、貴社の繁忙期となる平日の事務処理や電話対応に、即戦力として貢献できると考えております。	希望条件と、その条件で働くことによる「貢献」を連動させる。

3. 採用率をグッと上げる「協力姿勢」の伝え方

「平日のみ」という希望を通すには、一方的な要求だけでなく「協力できること（譲歩）」をあわせて記載すると効果的です。

本人希望欄はあくまで「条件」を書く場所なので、過度な自己PRは避け、勤務条件に関する柔軟性をアピールしましょう。

3-1. 平日勤務を「活かせる」スキルや経験の記載

希望条件は、あなた自身の価値を下げるものではありません。むしろ、希望する時間帯にあなたの能力がどう活かせるかを具体的に伝えましょう。

記載例：
「平日午前中の集中力には自信があり、データ入力・資料作成といった事務処理を迅速かつ正確に進められます。」

「平日、特にお客様対応が集中する時間帯に、前職で培った接客スキルで対応し、貴社のサービス向上に貢献します。」

このように、希望する勤務時間と具体的な貢献内容を結びつけることで、単なる条件ではなく「戦略的な勤務体系の提案」として受け取られます。

3-2. 会社への「譲歩ポイント」を具体的に示す

希望条件を全て満たそうと固執する姿勢は、採用担当者に敬遠されがちです。可能な範囲で「柔軟性」を見せましょう。

柔軟性の提示例：
「平日のみの勤務を希望しますが、平日の始業・終業時間については、貴社のシフトに応じて柔軟に対応可能です。」（時間帯の幅がある場合）

「土日祝日の出勤は難しいですが、平日の残業には柔軟に対応可能です。」（平日の業務に集中することをアピール）

「急な欠員対応など、やむを得ない場合は、事前にご相談いただければ検討可能です。」（絶対的な拒否ではない姿勢を示す）

重要なのは、あくまで「平日のみ」を原則としつつも、会社の状況を理解している配慮を示すことです。

4. 面接で「平日のみ」を伝える際のポイント

履歴書で書類選考を通過しても、面接で希望について深く聞かれることは確実です。

面接官の質問の裏にある「意図」を理解し、それに答える準備をしておきましょう。

4-1. 面接官が聞きたい「たった一つのこと」

面接官が「なぜ平日のみなのですか？」と聞く背景には、「本当に休まず、長期で安定して働いてくれるか？」という懸念があります。

回答の基本構造： 「やむを得ない事情があること」＋「だからこそ平日なら確実に貢献できること」

回答例：「現在、幼い子どもの保育園の関係で、土日祝日の勤務が難しい状況です。しかし、その分平日の勤務に関しては、長期にわたって責任を持って、突発的なお休みなく安定して出勤できます。平日のコアタイムに集中して貢献したいと考えております。」