2025/10/04

求人票の必須項目と書き方|応募が増えるテンプレートと注意点を解説

企業の採用活動において「求人票」は、求職者が最初に目にする重要な情報です。求人票には労働基準法などで定められた必須項目があり、記載漏れや不正確な表現は、応募者の不信感を招き、採用後のトラブルに直結します。

しかし、必須項目をただ埋めるだけでは、求める人材からの応募は集まりません。

本記事では、企業の採用担当者様へ、法令を遵守しつつ「この会社で働きたい」と思われる求人票の書き方を、具体的なテンプレートを交えて解説します。ミスマッチを防ぎ、採用を成功させる第一歩を踏み出しましょう。

 

1.求人票の必須項目一覧

厚生労働省やハローワークの指針によると、求人票に記載すべき項目は以下の通りです。

職種・仕事内容(具体的かつわかりやすく)
雇用形態(正社員/契約社員/パート 等)
試用期間の有無と条件
就業場所(住所・最寄り駅・転勤の有無)
受動喫煙対策の状況
賃金の詳細(基本給・各種手当・固定残業代の有無)
昇給・賞与の有無と実績
就業時間・休憩・残業の有無
休日・休暇(年間休日数、シフトの有無)
加入保険(健康・厚生・雇用・労災 等)
定年・再雇用制度
応募資格(必須・歓迎条件)
選考方法・応募書類・担当者情報


これらをもれなく記載することが、法令遵守の最低ラインとなります。

参考:厚生労働省「求人申込書の書き方」

2.求人票必須項目の正しい書き方と工夫

職種・仕事内容

求人票の冒頭で最も重要なのが「職種」と「仕事内容」です。
ここが曖昧だと応募者は「自分にできる仕事かどうか」が判断できず、応募意欲が下がってしまいます。

<書き方のポイント>
・専門用語ばかりではなく、一般的に理解されやすい表現を使う
・業務の流れや使用するツールを具体的に示す
・「営業」だけでなく「法人向けルート営業/新規開拓なし」のように補足する

実例
❌:営業職(詳細は面接時に説明します)
⭕:法人向けルート営業。既存顧客への訪問(1日2~3件)、見積書作成、納品まで担当。新規飛び込み営業なし。

 

勤務地・就業時間・休日

応募者が気になるのは「どこで・どんな働き方をするか」です。
働き方を最優先にチェックしている求職者も少なくないため、ミスマッチを防ぐためにも詳細に記入しましょう。

<書き方のポイント>
・勤務地は住所を正確に書き、最寄り駅からのアクセスも記載
・転勤の有無や範囲を明確に
・勤務時間は「9:00~18:00(休憩60分)」のように具体的に
・シフト制の場合は「週5日・1日実働8時間/シフト希望考慮」などルールを明示

実例
⭕:勤務地/東京都港区〇〇1-2-3(JR〇〇駅徒歩5分)※転勤なし
⭕:勤務時間/9:00~18:00(休憩60分) 残業:月平均10時間程度
⭕:休日/完全週休2日制(土日祝)、年間休日120日

 

賃金・手当・福利厚生・試用期間

「給与が実際にどのくらいなのか」「どんな待遇があるのか」は応募者が最も重視する部分です。給与を上げるために転職を検討する方もいますので、明確に記入しましょう。また、入社後のトラブルになりやすいポイントでもありますので、詳細に記入することをおすすめします。また変更があった際には、直ちに修正しましょう。

<書き方のポイント>
・基本給と手当を分けて記載
・固定残業代を含む場合は時間数と金額を明示
・昇給・賞与の有無、実績もできる限り数字で示す
・福利厚生は応募動機に直結しやすいため、制度名を具体的に列挙

実例
⭕:月給220,000円~300,000円
  (基本給180,000円+職務手当20,000円+固定残業代20,000円/15時間分含む。超過分は別途支給)
⭕:昇給/年1回(前年度実績 平均5,000円)、賞与/年2回(計2.5か月分)
⭕:福利厚生/交通費全額支給、資格取得支援制度、退職金制度(勤続3年以上)
⭕:試用期間3か月あり(条件変更なし)

 

年齢・性別・応募資格など注意点

求人票には「応募資格」を記載しますが、法律で制限される表現に注意が必要です。

<注意すべきポイント>
・性別を限定する表現(例:「男性歓迎」)は男女雇用機会均等法違反となる恐れあり
・年齢制限は原則禁止。例外は「キャリア形成のため35歳以下」など合理的理由がある場合に限り可
・応募資格は「必須条件」と「歓迎条件」を分けると、応募者層を広げやすい

実例
⭕:必須/普通自動車免許(AT限定可)、基本的なPCスキル
⭕:歓迎/営業経験のある方、施工管理資格をお持ちの方

 

選考方法・応募方法・通知方法

応募者にとって「どのように応募し、どんな流れで進むのか」は安心材料です。

<書き方のポイント>
・選考ステップを明示(書類選考 → 一次面接 → 最終面接 → 内定)
・面接回数や所要期間の目安を示すと親切
・応募書類の種類(履歴書・職務経歴書)を明確に
・通知方法(メール/電話)も書いておく

実例
⭕:選考フロー/書類選考 → 面接2回 → 内定(応募から内定まで約2週間)
⭕:応募方法/履歴書・職務経歴書をE-mailにて送付ください
⭕:通知方法/選考結果は1週間以内にメールにてご連絡いたします


参考:
厚生労働省「その募集・採用 年齢にこだわっていませんか?」

3.求人票で避けるべきNG表現

求人票には記載してはいけない表現があります。

・性別を限定する(例:「女性限定」「主婦限定」)
・年齢制限を設ける(例:「35歳以下」)※合理的な理由がある場合を除く
・誇大広告(「必ず稼げる」「楽しく働けること間違いなし!」)
・実態と異なる条件(賞与ありと記載しているが実際は未支給など)


これらは法令違反やトラブルの原因となるため厳禁です。
また、Indeedなどに掲載する場合には、NG表現がある場合には求人が反映されないケースがあるため、正しい表現で記入しましょう。

4.求人票を魅力的に見せる工夫

法令を守るだけでは、応募者の心は動きません。
情報を「どう見せるか」も重要です。

<求人票作成の工夫ポイント>
・数字を使う:「残業月10時間」「年間休日120日」など数値で信頼性UP
・働くイメージを伝える:1日の流れ、チーム体制、先輩社員の声
・社風・ビジョンを盛り込む:「挑戦を歓迎する風土」「地域密着で30年」など


これにより、求職者が「ここで働きたい」と感じやすくなります。

とはいえ、「自社の本当の魅力は何か?」「どんな言葉を使えば求職者に響くのか?」を客観的に見つけるのは難しいものです。

もし求人票の表現にお悩みでしたら、多くの企業の採用を支援してきた弊社が、貴社の魅力を最大限に引き出すお手伝いをいたします。まずはお気軽にご相談ください。

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5.社内チェックリスト:作成後にこれだけは確認!

求人票を公開する前に、最低限以下をチェックしましょう。

・記載漏れがないか(賃金・就業時間・休日など)
・固定残業代や試用期間の扱いは明確か
・法令違反の表現(性別・年齢制限)はないか
・数字を入れて具体性を高めているか
・応募者が働くイメージを持てるか
・社内で最新情報に更新されているか(昨年の給与条件のままになっていないか)

 

6.まとめ

求人票作成において、法令遵守は企業の信頼を守るための絶対条件です。しかし、必須項目をただ埋めるだけでは、数ある求人の中から自社を選んでもらうことは困難でしょう。
本記事で解説した必須項目と書き方のポイントを押さえることで、法令違反のリスクを回避し、求職者に安心感と魅力を与える求人票を作成できます。

とはいえ、

  • 魅力的な文章を考える時間がない…

  • 自社の強みをどうアピールすれば良いか分からない…

  • 法令や各媒体のルールが複雑で不安…

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参考:厚生労働省「求人申込書の書き方」
参考:厚生労働省「その募集・採用 年齢にこだわっていませんか?」
参考:doda「求人票の書き方を解説。記載してはいけないNG項目から応募につながるコツまでを紹介」
参考:マネーフォーワードクラウド「【例文付き】求人票の書き方は?厚生労働省の指針、雇用形態別の記入のコツも解説

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