「45歳で転職するのは難しい?」
「45歳の転職活動を成功させるポイントが知りたい」
45歳になり、さまざまな事情から転職を考えた時に、このような不安を感じる人も多いでしょう。
この記事では、45歳の転職市場の現状や40代が転職活動をする際に注意するポイントなどを解説します。
転職を検討している40歳以上の人はぜひ参考にしてみてください。
目次
45歳男性の転職市場の現状
一般的に40代以降になると役職がなくても「ベテラン社員」と呼ばれることが多く、同じ会社に20年以上勤めている人もいるでしょう。
そんなベテランと呼ばれる40代を超えてから転職活動を始める人は、少なくありません。
しかし、希望の条件で転職できるのか、すぐに転職先が見つかるのか不安に感じる人も多いのが事実。
特に「45歳以上の転職は厳しい」というイメージを持つ人も多いのではないでしょうか。
まずは、45歳の転職市場の現状について具体的に説明します。
求人数は少ないが、チャンスはある
厚生労働省「中途採用の年齢別採用方針」によると、35歳以下の中途採用に95%の企業が積極的である一方、求職者の年齢が上がるにつれ採用意欲が減っていきます。
しかし、40代以降の転職希望者の数は年々増加しており、特に40代の男性が転職をして新しい企業に入職する割合は高く、一定数の需要があることも事実です。
35歳以下の若手と比べると転職のハードルが上がってしまいますが、しっかりと対策をすることで45歳からでも転職を成功させることは可能でしょう。
即戦力となるのはもちろん、マネジメント力を求められることも
45歳の男性の場合、即戦力として活躍できるスキルだけでなく、部下の育成やプロジェクトを管理できるマネジメント能力も求められます。
なぜなら、一般的に企業が45歳の社員に求めるものは高い専門性や管理職としての立場だからです。
45歳からの転職はそもそも求人数が少ないため、競争が激しく専門性やマネジメント能力をアピールできると有利になります。
まずはこれまでに身につけたスキルの棚卸しをおこない、転職先の企業で活かせるポイントがないか自己分析をしましょう。
年収がダウンする可能性もある?
40代以降の転職では年収が下がってしまうことを心配する人が多くいます。
厚生労働省の「2021年転職入職者の賃金変動状況」の調査によると、45〜49歳の転職者の賃金の変動は以下の通りです。
・増加:35.4% ・減少:28.8% ・変わらない:34.5% |
この結果を見ると、45〜49歳の転職では年収が減ってしまう人もいますが、半数以上の人は転職前と年収が変わらない・もしくは増加しています。
ただし、低い年齢での転職者のほうが年収の増加率は高い傾向にあり、年齢が上がるごとに年収の減少率が上がっていきます。
このことから、現在の会社よりも良い条件で転職をしたいのであれば、少しでも年齢が若いうちに転職活動を始めるのが良いと言えます。
未経験の業界・職種への転職は厳しい?
「これまで続けてきた仕事とはまったく別の業界・職種にチャレンジしたい」と考える人もいるでしょう。
45歳という年齢から、未経験の業界・職種へ興味を持っていても、転職先として選ぶことを諦めてしまう人が多いのが事実です。
新卒や第二新卒などの若手中途社員と違い、40代の転職では未経験職種でポテンシャルに期待されて採用されることはほとんどありません。
未経験業界・職種への転職の場合は、会社が時間をかけて育成し長期的に戦力になってくれる20代や30代が有利になります。
しかし、慢性的に人手不足な業界や働く人の年齢層が高く、40代でも若手の部類に入るような業界や職種では、45歳で未経験でも採用される確率が高くなります。
たとえば介護業界や運送業、警備業などは「未経験の中高年も歓迎」と謳う求人が多くあるため、狙い目です。
45歳からの転職活動で失敗してしまう原因は?
45歳からの転職活動で失敗してしまう人には、以下のような特徴があります。
自分の強みをしっかりとアピールできない
20代・30代の若手と違い、「やる気」や「ポテンシャル」だけでは採用されづらいのが40代の転職活動の辛さ。
45歳からの転職活動では、過去の実績やスキル・経験・マネジメント能力など自分の強みをアピールすることが重要です。
条件にこだわりすぎてしまう
45歳で転職前の企業で役職についている・給与面など、良い条件で働いている人ほど転職先の条件にこだわりすぎてしまう傾向にあります。
年収アップや待遇を現在よりも落としたくないという気持ちは、転職のモチベーションとして大切ですが、条件を絞りすぎてなかなか内定が出ない原因となることも。
「扱いづらい人材」と判断されてしまう
過去の経歴や仕事のやり方に固執しすぎてしまうと、採用担当者に良い印象を与えることができません。
採用担当者は選考を通して能力だけでなく、45歳の転職者が「その会社に馴染める人材かどうか」を判断しています。
仕事に対する自己主張が強すぎるなど、周りの意見を受け入れる姿勢が見られなければ「扱いづらい人材」と判断されてしまい、転職活動に失敗する原因になるでしょう。
45歳の転職を成功させる方法とは?
次に、45歳からの転職活動を成功させるために気をつけたいポイントについて紹介します。
自分の強みを理解する
40歳以降の転職活動では自己分析をしっかりとおこない、自分の経歴の棚卸しと転職先の企業がマッチするのかしっかりと見極めることが必要です。
20代・30代の転職よりも高い専門性や経験、マネジメント能力など転職先で活かせる自分の強みを理解しアピールできるように対策しておきましょう。
志望動機や自己アピールを書類にまとめるだけでなく、徹底した面接対策をおこなうことも45歳からの転職活動を成功させるポイントです。
「会社に馴染める人材かどうか」「部下をマネジメントする人間としてふさわしいか」という点を見られていることを念頭に置き、落ち着いた話し方や受け答えができるように意識しましょう。
計画的な転職活動をおこなう
転職活動をおこなう人は平均で20社前後の企業に応募し、選考を受けると言われています。
短期間のうちに内定を得るために複数の企業へ応募し、選考を同時進行で進める人も少なくありません。
しかし、45歳からの転職は求人数が限られている上に難易度が高いため、同時に何社も応募するのではなく1社1社の選考を丁寧に進めるのがおすすめです。
計画的に数を絞って転職活動をおこなうことで、事前準備や対策の精度が上がり内定を得られる確率も上がります。
転職サイトやエージェントを活用する
45歳からの転職活動を成功させるために、40代の転職に強い転職サイトやエージェントを活用するのもおすすめです。
特に転職エージェントを利用すると、面接のアドバイスや45歳でも需要のある求人の紹介などサポートを受けられます。
転職サイト選びはひとつのサイトに絞るのではなく、業界や勤務地ごとに特化した転職サイトを複数利用すると自分に合った求人を見つけやすくなります。
まとめ
45歳以上の男性で転職活動を成功させることは難易度が高いですが、希望の条件で内定を得ることは不可能ではありません。
40歳以上の中途社員に求められるものをしっかりと理解し、自分の強みを適切にアピールすることで成功率を高めることができます。
経験値を積んだ40代よりも経験の浅い20代・30代を優遇する企業は少なくありません。
45歳以上で転職を検討している場合は、1日でも若いうちに行動することが大切です。
後悔のない転職をするために、しっかりと計画を立てて転職活動をスタートさせましょう。