転職を決意したものの、転職活動を始めるタイミングで悩んでいませんか?
この記事では、在職中の転職活動と退職後の転職活動について、それぞれメリットとデメリットを紹介します。
転職活動をスムーズに進めるためのポイントについても解説するので、これから転職を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
目次
転職活動で求職者の就業状況は採用に影響する?
企業の採用担当は、自社の採用基準に沿って採用活動をおこない、採用する人を決定します。
ほとんどの場合、求職者の就業状況が採用の合否に大きな影響を与えることはありません。
ただし、中途入社の採用では稀に「欠員の補充のため、すぐに働ける人が欲しい」という企業もあります。
その場合は在職中の求職者よりも、入社日を柔軟に対応できる退職後の求職者のほうが優遇される可能性はあります。
上記は稀なケースであり、必ずしも退職後に転職活動をおこなうことが正しいとは限りません。
在職中の転職活動、退職後の転職活動それぞれのメリットとデメリットをしっかりと理解してから、転職活動を始めましょう。
在職中に転職活動をするメリット3選
① 収入の心配なく転職活動ができる
在職中であれば安定した収入があり、生活に困ることはないでしょう。
退職後にお金の心配をしながら転職活動をおこなうよりも、精神的に安定します。
② 仕事のスキルをアピールできる
在職中の転職活動=即戦力で活躍できるイメージを与えることができます。
在籍している会社と同じ業界や仕事内容が似ていて、スキルを活かせる場合は、転職活動で特に有利になります。
③ 転職がうまくいかなくても焦らずに済む
転職活動で何社も不採用が続くと焦りが出て、落ち込んでしまう人も多いです。
気分が落ちた時でも在職中であれば仕事をしている・収入があるという安心感があります。
仕事で人と話したり忙しくしていたりすれば、気が紛れてリフレッシュに繋がる場合もあり、転職活動中の気持ちの切り替えがしやすいです。
退職後に転職活動をするメリット3選
① 選考日程に柔軟に対応できる
退職後の転職活動は時間の融通を利かせやすいため、在職中の転職活動よりも選考の日程調整がしやすくなります。
在職中に転職活動をしている人は夕方以降の時間を希望することが多いため、空いている時間帯で柔軟に対応できると選考がスムーズに進みます。
② すぐに働ける熱意をアピールできる
転職活動で多くの人が迷うのが、採用後の入社日についてです。
在職中だと仕事の引き継ぎや退職手続きなどで、どうしても採用されてから入社日まで時間があくことがあります。
退職後なら採用されてからすぐに入社して働くことができるため、熱意を伝えるためのアピールポイントになります。
③ 転職活動に専念できる
企業の採用活動は主に平日の日中〜終業時間までにおこなわれるのが一般的なので、在職中だと遠方の企業の選考には参加しにくくなります。
退職後で時間に余裕がある状態での転職活動は、遠方企業の選考や複数企業の選考にも並行して参加でき、転職活動に専念できるのが大きなメリットです。
また、選考以外の時間に資格の勉強をしたり企業のリサーチをしたりなど、転職活動に活かせる作業の時間を在職中よりも確保しやすくなります。
在職中に転職活動をするデメリット3選
① 選考の日程調整が難しい
とにかく時間の確保と調整が難しいのが、在職中の転職活動の大きなデメリットです。
「書類選考に通った企業があるのに、面接日程が大事な仕事と被っていて行けなくなった」なんてことも少なくありません。
企業に選考日程の変更をお願いすることは可能ですが、何度も続いてしまうとあまり良くない印象を与えてしまう可能性があります。
② 在職中の企業について聞かれやすい
在職中の転職活動では、現在している仕事について深く聞かれる場合があります。
同業他社への転職活動だと、即戦力アピールができたり話が盛り上がったりなどのメリットはありますが、守秘義務があるため顧客名や詳しいプロジェクト内容を言ってはいけません。
そのため、会話の内容に配慮しながら選考を進める必要があります。
また、在職中の仕事とはまったく別の業界や業種への転職の場合、志望動機やキャリアプランについてしっかりと説明できるように準備する必要があるでしょう。
③ 退職と入社の手続きでバタバタする
無事に内定が出た後は、在職中の企業の退職手続きと、転職先企業の入社手続きを並行して進めなくてはいけません。
引き継ぎを考慮して入社日を柔軟に対応してくれる企業もありますが、急募職種などの場合は短期間のうちにさまざまな手続きを済ませる必要があり、大変に感じてしまう人もいます。
退職後に転職活動をするデメリット3選
① 収入が不安
退職後は、これまでの安定した収入が途絶えてしまうのが大きなデメリットです。
転職する前に退職する人の多くは無職でもしばらく生活できる余裕を持っていますが、それでも収入がない不安がなくなることはありません。
「早く仕事を決めないと」と焦りが出てしまい、力が入りすぎて面接で空回りしてしまった・・なんてことにならないように注意が必要です。
また、退職後すぐに転職が決まらなければ税金や保険を自分で手続きし、支払いをしなければなりません。
収入はないのに支払いだけしなければいけない状態が続くので、転職活動が長引くほど金銭的に苦しくなります。
② ブランクができると不利になる可能性がある
退職してから1年〜のブランクができると、転職活動でその間に何をおこなっていたのか聞かれる可能性があります。
そこで曖昧な回答をしてしまうと、良くない印象を与えてしまうことも・・。
退職後の転職活動は、なるべく空白期間を作らないように集中して活動する必要があります。
③ 転職活動が長引くと精神的に不安定になりやすい
なかなか転職先が決まらず、無職の状態が続くと、収入の不安やストレスから精神的に不安定になる人もいます。
在職中だと同僚との会話や仕事をしていることで気分転換ができますが、退職後は自ら動かなければ人と関わることが極端に減り、引きこもりや鬱のような状態になってしまう場合もあります。
在職中の転職活動をスムーズにおこなうポイント
在職中の転職活動は、必要な場合は有給休暇を利用しながら選考を進めます。
在職中の企業には転職を考えていることは知られないようにするのが無難なので、休暇の理由は「私用」としてなるべく詮索されないようにしましょう。
また、履歴書には職歴欄に「在職中」と記載し、退職予定と入社可能日が決まっている場合は記載しておくと選考がスムーズです。
日中連絡のつきやすい時間帯を記載すると、配慮してくれる企業もあります。
退職後の転職活動をスムーズにおこなうポイント
退職後の転職活動は、収入面と精神面の不安が大きくなるので自己管理が大切になります。
少しでも金銭面の負担や孤独になるのを防ぐために、実家や頼りにできる人がいれば転職活動中だけでもお世話になるのもおすすめです。
ブランク期間が長くなると不利になる上、ダラダラとしてしまいがちなので、退職後の転職活動は短期集中で終わらせる気持ちで取り組みましょう。
たとえば「3ヶ月以内に転職先を決める」など、自分で期間を設定して活動してみるのも良いでしょう。
就業状況を引け目に感じる必要はない
転職活動は基本的に在職中におこなう人が大多数ですが、さまざまな理由により転職先が決まる前に退職せざるを得ない人もいます。
企業の採用担当者は、求職者の就業状況よりも人となりや、自社に合う人材かどうかという点を重視するため、在職中・退職済みどちらの場合の転職活動でも引け目を感じる必要はありません。
それぞれのメリット・デメリットを理解し、自分に合った転職活動を進めましょう。